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強面で、いちばん優しい——伊達みきおと、サンドウィッチマンの安心感

伊達みきお(お笑いタレント・ラジオパーソナリティ)の写真

ガタイが良くて、ちょっと強面。なのに口を開けば、誰よりも優しいツッコミを入れる。サンドウィッチマンの「大きい方」、伊達みきおという人を一言で言うなら、そういう人だ。

1974年9月5日、宮城県仙台市生まれ。お笑いタレント、ラジオパーソナリティ、テレビ司会者——肩書きはいくつもあるが、その根っこにあるのは「人を安心させる力」である。相方・富澤たけしとのコンビ、サンドウィッチマンは2007年のM-1グランプリを制し、一躍全国区となった。

本稿では、確かな事実をもとに、この稀有な「優しいツッコミ」の芸人像を描いてみたい。

仙台から来た男

伊達みきおは生粋の仙台っ子である。宮城県仙台市に生まれ、仙台市立仙台商業高等学校に学んだ。この地元への深い愛着は、彼を語るうえで欠かせない。

地方出身の芸人は数多いが、彼ほど明確に「東北の人間」として立ち続けてきた者は珍しい。郷土への思いは飾りではなく、後の長い活動の核となっていく。仙台という土地は、彼のユーモアの温度そのものを形づくっているように見える。

2007年、M-1の頂点へ

コンビ、サンドウィッチマンの名を全国に轟かせたのは、2007年のM-1グランプリ優勝だった。日本でもっとも権威あるお笑いの大会で頂点に立つことは、芸人にとって人生を変える出来事である。

この勝利を機に、二人はテレビの第一線へと駆け上がった。伊達の役割は、ボケる富澤を支える「ツッコミ」。だがそのツッコミは攻撃的ではない。富澤がフワッと変なことを言うのを、ちょっと困った顔をしながらビシッと拾う——その間合いの妙が、サンドウィッチマンの漫才を唯一無二のものにしている。

優しいツッコミという発明

ツッコミとは本来、相手のボケを鋭く切り返す役だ。だが伊達のそれには、どこか包み込むような温かさがある。観ている側は、彼が拾ってくれると分かっているから、安心して笑える。

笑かすだけの芸人は多い。だが、人を安心させられる芸人は意外と少ない。伊達みきおは、それを自然にやってのける。出てくるだけで場の空気が穏やかになる——それは小手先の技術ではなく、人柄が滲み出ている証拠だろう。司会でもラジオでも、その持ち味は変わらない。

東北のために汗をかく

伊達みきおを語るうえで欠かせないのが、故郷・東北への献身だ。2011年の東日本大震災のあと、彼は長きにわたって東北の支援に汗を流してきた。

これは一過性のチャリティではない。仙台に根を張った人間として、被災した郷土に寄り添い続けるという、長い覚悟の表れである。芸人としての知名度を、地元のために使う——その姿勢は、知る人ぞ知る彼のもう一つの顔だ。笑いと支援、その二つが彼のなかで矛盾なく同居している。

強面の見た目とは裏腹に、伊達みきおはいちばん優しい芸人だ。富澤を立てる漫才の間合い、場を和ませる司会の空気、そして東北へ注ぎ続ける思い——そのすべてに、人柄の温かさが通っている。

笑わせるだけでなく、人を安心させられる。そんな芸人は案外いない。彼にはそれが自然にできてしまう。だからこそ、彼の存在には確かな値打ちがあるのだ。