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くすぶりの8年を越えて――橘メアリーという歩み方

橘メアリー(AV女優・歌手)の写真

2014年、大学3年のときにAV女優としてデビューし、のちに大学を首席で卒業した。そこから約8年、なかなか芽が出なかった。それでも辞めずに続け、やがて歌手としての場も手にした。橘メアリー――元AV女優で、いまは歌手・タレントとして活動するこの人物は、遠回りを恐れない粘り強さの持ち主だ。

1993年7月7日生まれ。ロシア人と日本人のハーフで、所属はLIGHT。

ここでは、確かにわかっていることだけを誠実にたどってみたい。

二足のわらじを履く人

橘メアリーの肩書きは、歌手とタレント、そして元AV女優。2021年にはソロライブを開き、2023年にはダンスボーカルグループ「BLACK DIAMOND」をMARY名義で結成するなど、ひとつの分野にとどまらず、二つの表現の場に身を置いてきた。

どちらか片方に流されることなく、自分が立つ場所を自分で選んでいる――そんな印象を受ける。欲張りといえば欲張りだが、二足のわらじでフラフラするのではなく、それぞれの場で見せたい自分を見せきる潔さがある。

くすぶった8年と転機

デビュー直後、学内で知られた存在だったこともあって周囲にすぐ知られ、陰口や偏見に悔しい思いをしたという。それでも「1本出るのも100本出るのも同じ」と考え、大学卒業後は1年間、歯科衛生士との兼業を経て専業の女優になった。

しかし、そこから約8年はくすぶり続ける。転機はコロナ禍の間に約10キロ痩せたことと、2022年10月に希望していた監督の作品に出たことだった。売り上げランキングで長く上位に入り、以降は仕事量が数倍になったという。

名前を前に出すということ

InstagramもXも、「橘メアリー」の名前で運用されている。2025年5月には、1年後の2026年5月にAV女優を引退することをXで発表し、引退後も音楽活動やメディアの仕事は続けるとした。

名前をしっかりと表に立て、次の場所を自分で決めて告げる――そういう意識的な歩み方が、彼女の活動からは透けて見える。

首席で大学を出て、くすぶった8年を越え、歌の場所も自分でつかんだ。その遠回りと、名前を堂々と前に出す姿勢こそが、橘メアリーという表現者の輪郭を形づくっている。

二足のわらじでフラフラせず、見せたいところだけをすっと見せる――そういう意識的な見せ方をする人は、それはそれで強い。彼女がこれからどんな角度を見せてくるのか、それは彼女自身が決めることだ。