画面ごと明るくする男――福士蒼汰、爽やかさという才能の話

テレビをつけて、ふと画面が一段明るくなったように感じる瞬間がある。福士蒼汰が映っているときだ。1993年5月30日に東京で生まれた、身長183センチのこの俳優は、ただ整った顔立ちというだけでは説明のつかない、独特の「空気の明るさ」をまとっている。
デビューから間もない2014年に、彼はエランドール賞の新人賞を手にした。新人の登竜門として知られるこの賞は、業界が次代を担う若手に贈るお墨付きでもある。当時から「次代の二枚目」と呼ばれ続けてきた彼の歩みを、ここでは確かな事実を頼りに辿ってみたい。
東京で生まれた、双子座の少年
福士蒼汰は東京都の出身だ。生まれは双子座、干支は酉。183センチという長身は、後に俳優・モデルとして立つうえで大きな武器になる。
公開されている経歴は決して多くはない。血液型も、出身校も「非公開」とされ、私生活の多くにベールがかかっている。だが、その控えめさ自体が、彼という人物の輪郭を逆に際立たせているようにも見える。表に出すべきものと、そっとしまっておくものを、彼なりに線引きしているのだろう。
俳優、そしてモデルとして
彼の活動の軸は、俳優・テレビ俳優、そしてモデルである。整った容姿と高い身長は、カメラの前に立つこの仕事において、まさに天与のものだった。
テレビドラマを主戦場としながら、モデルとしても活動の幅を広げてきた。スポーツマンのような健康的な輝きと、誠実そうな雰囲気。その二つを同時に成立させられる俳優は、案外多くない。彼の存在感は、派手な演出に頼らずとも、ただそこにいるだけで成立してしまうところにある。
新人賞という、早すぎる証明
2014年、福士蒼汰はエランドール賞の新人賞を受賞する。これはキャリアの初期に、業界が彼の実力と将来性を公に認めた瞬間だった。
若くして注目を浴びる俳優は数多い。しかし、注目され続けることと、第一線にとどまり続けることはまったく別の問題だ。早い段階で受け取ったこの評価は、その後の長い道のりの出発点に過ぎなかったが、彼はその看板に恥じない歩みを重ねていく。
ギラつかない、という美点
歳を重ねた俳優が、どこか妙な野心や荒っぽさをにじませてしまうことは珍しくない。だが福士蒼汰には、それがない。爽やかで誠実そうな空気を、長い時間ずっと保ち続けている。
これは、簡単なようでいて実はとても難しい。人前に立ち続ける仕事の中で、初期の好印象を擦り減らさずに維持することは、それ自体が一つの才能だ。彼の場合、その「変わらなさ」こそが信頼の源になっている。東京育ちでありながら、どこか実家に上がれば麦茶を出してくれそうな親しみやすさ――そんな空気を持っているのが、彼の不思議な魅力だ。
福士蒼汰について公開されている事実は、決して多くない。だが、新人賞という早い証明と、長く保たれた爽やかな佇まいだけで、彼がどういう俳優かは十分に伝わってくる。
派手な逸話で語られる人ではなく、画面に映るたびにこちらの気分を少しだけ軽くしてくれる人。そういう存在は、長く活躍する役者の中でも、案外貴重なのかもしれない。