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力みのない目——萩原利久、子役から静かに積み上げる俳優

萩原利久(俳優・子役)の写真

カメラの前で育った人には、どこか拭いきれない力みが残るものだ。幼い頃から人に見られることを仕事にしてきた者ほど、その身体に演技の緊張が染みついてしまう。ところが萩原利久は、不思議とそれをまとっていない。

1999年2月28日、埼玉県生まれ。子役として芸能の世界に足を踏み入れ、そのまま大人の俳優へと歩みを続けてきた。身長178センチという恵まれた体格を持ちながら、画面の内でも外でも、彼から漂うのは自然で気負いのない空気だ。

派手な売り込みとは無縁の、静かな俳優。その佇まいの奥にあるものを、少し追ってみたい。

子役からのキャリア

萩原利久のキャリアは、子役として始まった。幼い頃からカメラの前に立ち、人に見られることが日常だった時間を経て、彼は大人の俳優へと活動の場を移していった。

子役出身の俳優は少なくないが、その多くが、どこかで子役時代の癖や緊張を引きずる。萩原利久が興味深いのは、そうした名残をほとんど感じさせないまま、自然な存在感を保ち続けている点にある。育ってきた環境の長さを思えば、それ自体がひとつの才能だと言っていい。

力まない芝居

埼玉のごく普通の青年です——そんな顔をして立っているのに、いざ芝居になると、目だけがスッと違う温度を帯びる。萩原利久の魅力は、この自然な切り替えにある。

大げさに作り込むのではなく、必要な瞬間に、必要なぶんだけ表情の奥が変わる。その静かな技術は、派手さこそないが、見る者の記憶に確かに残る。力を抜いたまま芝居で勝負できる俳優というのは、案外少ないものだ。

178センチのやわらかさ

178センチという長身は、本来なら画面の中で十分な存在感を放ち、時に威圧感すら与えうる体格だ。ところが萩原利久には、その圧がほとんどない。

隣に立たれたら、つい話しかけてしまいそうな——そんなやわらかい空気を、彼は身体の大きさに反してまとっている。体格を誇示するのではなく、親しみやすさへと変換してしまうこのバランスが、彼の独特の味になっている。

派手にバーンと売り込むタイプではない。けれど、こうして静かに芝居で勝負する俳優こそ、気づけば作品のなかにきちんと残っていくものだ。

子役の頃からずっとカメラの前にいながら、いまだ表情に余計な力みがない。この先も肩の力を抜いたまま、彼にふさわしい役へと巡り会っていってほしい。萩原利久という俳優の本当の蓄積は、きっとこれからゆっくりと形になっていく。