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画面の真ん中にどーんと――高橋英樹、半世紀を立ち続けた大看板

高橋英樹(俳優・歌手)の写真

181センチの堂々たる体躯、腹の底に響く声、そして歯を見せて豪快に笑うあの顔。高橋英樹がひとたび画面に映れば、その存在感だけで場の重心がぐっと動く。時代劇でお侍を演じさせれば、彼ほど様になる役者はそういない。

1944年2月10日、千葉県木更津市に生まれた。半世紀を超えて第一線で芝居を続けてきた、まごうことなき日本のスター。その歩みは、ひとりの俳優の生涯であると同時に、戦後日本の娯楽そのものの厚みでもある。

木更津から出てきた大きな体

高橋英樹は千葉県木更津市の生まれである。181センチという長身は、当時の日本人としては際立って大きく、その体躯はそのまま彼の役者としての武器になった。

市川中学校・高等学校に学び、のちに日本大学へ進む。やがてその大きな体と、腹に響く太い声、そして整った二枚目の顔立ちが、銀幕の世界に求められていくことになる。画面の中央にどんと構えてこそ様になる――そういう存在感は、誰もが持てるものではない。

時代劇のお侍

高橋英樹といえば、やはり時代劇である。刀を手に画面の真ん中に立つ姿は、まさに大看板の風格そのものだった。

強面の二枚目として、若き日の彼はスクリーンと茶の間を席巻した。お侍を演じさせれば右に出る者がいない、と言われるほどの存在感。長い芸歴のなかで、彼はゴールデン・アロー賞を受けている。賞の輝きもさることながら、何より時代劇という日本独自のジャンルにおいて、彼が一時代を背負った看板役者であったことは揺るがない。

強面から、愛されキャラへ

ところが、年齢を重ねた高橋英樹は、まったく別の顔を見せるようになる。

若い頃のあの強面の二枚目が、バラエティ番組では実に気さくに、こちらを笑わせにくるのだ。「えっ、こんなに可愛らしい人だったのか」と、視聴者は良い意味で調子を狂わされる。厳めしいお侍のイメージと、人懐っこい笑顔のギャップ。この振り幅こそが、晩年の彼をますます愛される存在にしていった。

家族にも、視聴者にも愛されて

娘とともに親子でテレビに出演し、和やかに掛け合う姿は、多くの人の記憶に残っている。

その光景を見ていると、この人は本当に家族にも視聴者にも愛されているのだなと、こちらまで温かい気持ちになる。第一線に立ち続ける厳しさの一方で、にじみ出る人柄の柔らかさ。芸歴何十年、その長きにわたって踏ん張り続けてきたからこそ、にじむ味わいがある。

木更津の少年が、堂々たる体と豪快な笑い声で時代劇の大看板へと駆け上がり、やがて茶の間に愛される温かな存在へと変わっていく。高橋英樹の歩みは、ひとつの型に収まらず、年齢とともに新しい顔を獲得し続けた道のりだった。

半世紀を超えてなお、第一線で笑っている。その姿に、ただ頭が下がる。